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教習項目14:オートマチック車などの運転

オートマチック車(四輪車)の運転時の注意

オートマチック車の運転は、マニュアル車と違いクラッチ操作がない分、操作の負担も軽くなり運転が楽になるが、安易な気持ちで取り扱ってはいけない。

操作が簡単だからといって、危険が少なくなったり、事故率が下がったりするわけではない。

チェンジレバーの操作の仕方

停止中にチェンジレバーを操作するときは、急発進や予期せぬ後退を防ぐために、ブレーキペダルを踏んでおき、その位置が間違っていないか目視で確認する。

P(パーキング)

…駐車時やエンジンを始動させるときに使う。クリープ現象は起きない。

R(リバース)

…後退時に使う。

N(ニュートラル)

…タイヤに動力が伝わらない。クリープ現象は起きない。

D(ドライブ)

…通常走行に使う。

2(セカンド)

…強いエンジンブレーキが必要なときに使う。

L(ロー)

…さらに強いエンジンブレーキが必要なときに使う。

クリープ現象

クリープ現象とは、エンジンがかかっているときに、チェンジレバーをPかN以外にすると、ブレーキをゆるめるだけでアクセルを踏まなくても、車が自然に動き出すこと。

参考:クリープ (自動車) - Wikipedia

エンジンのかけ方

オートマチック車は急発進などを防ぐために、チェンジレバーがPかNに入っていないとエンジンがかからない。Pの位置でエンジンを始動させるのが基本。

  1. ブレーキペダルを踏んで、ブレーキペダルとアクセルペダルの位置を目視で確認
  2. ハンドブレーキがかかっているか確認。
  3. チェンジレバーがPの位置にあることを確認。
  4. ブレーキを踏み、エンジンを始動。

発進の仕方

  1. ブレーキペダルを踏んだまま、チェンジレバーをD(後退時はR)に入れ、その位置が間違っていないか目視で確認。
  2. ハンドブレーキを戻す。
  3. ブレーキペダルをゆっくりはなす。
  4. アクセルをゆっくり踏んで発進。

エンジン始動直後やエアコン作動時は、エンジンの回転数が高くなり、急発進の危険があるので、特にブレーキペダルをしっかり踏んでおく。

交差点などで停止したとき

停止中は、必ずブレーキペダルを踏んでおく。念のためハンドブレーキもかける。

停止時間が長くなりそうなときは、チェンジレバーをNに入れておく。

ブレーキペダルをしっかり踏んでおかないと、クリープ現象で思わぬ事故が起こる可能性がある。

坂道を下るとき

長い下り坂や急な下り坂では、チェンジレバーを2かL(または1)に入れ、エンジンブレーキ(アクセルをはなすとかかるブレーキ)を活用する。

フットブレーキを頻繁に使いすぎると、ブレーキが効かなくなることがあるので危険。

エンジンブレーキ

エンジンブレーキ(Engine braking)とは、自動車や鉄道車両などエンジン(主に内燃機関)で車輪を駆動する車両において、エンジン出力を絞ることで、エンジンの抵抗によって生じる制動作用である。独立した制動装置があるわけではなく、自動車やオートバイではアクセルペダルやスロットルグリップを戻すことでエンジンブレーキの作用が発生する。

引用元:エンジンブレーキ - Wikipedia

駐車の仕方

AT車

駐車の際には、ブレーキペダルを踏んだままハンドブレーキを確実にかけ、道路の状態に関係なくチェンジレバーをPに入れる。

自動車が完全に停止しないうちに、チェンジレバーをPに入れてはいけない。

MT車

平地か下り坂ではR(リバース)、上り坂では1速(ロー)に入れて駐車する。

オートマチック二輪車の運転時の注意

オートマチック二輪車も四輪車と同様に、安易な気持ちで取り扱ってはいけない。

発進・走行時の注意

クラッチ操作がいらない分、スロットル(右手のグリップにあるアクセル)を急に回すと、急発進する危険があるので注意する。

無段変速装置が採用されている場合

エンジンの回転数が低いときには、車輪にエンジンの力が伝わりにくい。

低速で走行している際にスロットルを完全に戻すと、車輪にエンジンの力が伝わらなくなり、安定を失うことがあるので注意をする。